- Google Vaultを使用してバックアップする方法
- サードパーティのバックアップツールを使用してバックアップする方法
- 外付けディスクにバックアップする方法
- 別のGoogleドライブにバックアップする方法
- パソコン版ドライブを使用してバックアップする方法
- Google Takeoutを使用してバックアップする方法
- Googleドライブのバックアップに関するよくある質問
Googleドライブは、月間アクティブユーザー数が20億人を超える、最も人気のあるクラウドストレージサービスの1つです。Googleドライブが広く採用されるということは、さまざまな理由によるデータ損失のリスクが高まることも意味します。
Googleは、データのバックアップに責任を負わない(Google Workspace の利用規約による)ため、Googleドライブのデータを定期的にバックアップするのはユーザーの責任となってきます。

I. ビジネスユーザー向けのGoogleドライブバックアップツール
1. Google Vaultを使用してGoogleドライブデータをバックアップする方法
1.1. Google Vaultとは
Google Vault は、Google Workspaceに保存されたユーザーデータを、ユーザーの操作に関係なく保持するアーカイブツールです。これには、完全に削除されたデータも含まれます。
注意:Google Vaultは、Google WorkspaceのBusiness PlusまたはEnterpriseプランのみ利用可能です。
バックアップとアーカイブソリューションの違いについては、こちらをご覧ください。
1.2. Google VaultでGoogleドライブの保持ルールを設定する方法
ステップ1:Google Workspaceの管理者アカウントでGoogle Vaultにログインし、「保持」をクリックします。

ステップ2:デフォルトルールのリストが表示されますので、ドライブアイコンをクリックし、保持ルールを編集します。

ステップ3:ドロップダウンメニューから保持期間を「期限なし」に設定し、「作成」をクリックします。

1.3. Google Vaultのメリット
- インストール不要で利用可能
- 無制限のストレージにデータを長期間保持できる
1.4. Google Vaultのデメリット
- Google Vaultはアーカイブツールとして設計されており、バックアップソリューションではありません。そのため、データ損失が発生した場合にデータを迅速に復旧することはできません。
- Googleアカウントが削除されると、そのアカウントに関連付けられたデータも完全に削除されてしまいます。
- Google Vaultは、Google WorkspaceのBusiness PlusまたはEnterpriseプランのみ利用可能なため、Standardプランよりも高額になります。
2. サードパーティのバックアップツールを使用してGoogleドライブをバックアップする方法
2.1. サードパーティのバックアップツールを推奨する理由
即時バックアップ:大規模なチームでもすぐにバックアップを取ることができます。
自動バックアップ:設定された頻度で定期的にバックアップを取ることで、重要ファイルを見逃すことがありません。
増分バックアップ:最後のバックアップ以降にドキュメントに加えられた変更のみをバックアップすることで、データの重複を回避します。
効率的なストレージ管理:保持期間と除外ルールを設定して、不必要なファイルのバックアップを回避します。
定期的なアクティビティレポート:管理者とエンドユーザーのアクティビティに関する詳細レポートを取得できます。
2.2. SysCloudでGoogleドライブをバックアップする方法
ステップ1:Syscloudにログインし、「新しいバックアップジョブを作成する」をクリックします。

ステップ2:バックアップジョブに名前を付け、説明を入力(任意)し、「次へ」をクリックします。

ステップ3:Google WorkspaceをSysCloudに接続するために、Google Workspaceのアクション項目「接続」をクリックします。(詳細な手順についてはこちらを参照してください)
接続が完了するとステータスが「接続済み」となりますので、「次へ」をクリックします。

ステップ4:範囲項目の「選択」をクリックし、バックアップジョブに含めるドメイン、組織部門、ユーザーを選択できます。目的のタブに移動し、ドメイン、ユーザー、またはグループのチェックボックスをクリックします。


ステップ5:アプリ項目の編集アイコン(鉛筆アイコン)をクリックし、バックアップしたいアプリを定義します。「Googleドライブ」が選択されていることを確認し、「確認」をクリックします。
(デフォルトではすべて選択されていますが、バックアップしたくない項目がある場合は選択解除します)

ステップ6:「バックアップを開始する」をクリックします。バックアップの進捗状況はダッシュボードで確認が可能です。

2.3. Syscloudを使用するメリット
手間のかからないクラウドバックアップ:ドメイン内の新規ユーザーに対して自動バックアップを実行し、Syscloudの同一アカウント内で複数のドメインをバックアップ可能。1日最大3回まで自動バックアップを実行し、オンデマンドで即時バックアップをすることもできます。
簡単データ復旧:フォルダ構造や共有権限を保持したまま復旧することができ、クロスユーザーリストアや、PST形式/MBox形式でのメールエクスポートが可能です。
万全のセキュリティ対策:バックアップ中のデータに対してランサムウェアの検出、99.99%の稼働率を保証するAWSでの安全なクラウドバックアップ、データのプライバシーと機密性を保証するための256ビットAES暗号化、FERPA、HIPAA、PCI等に準拠。
包括的な管理者コントロール:バックアップとリストアの健全性、ランサムウェアの検出、アクティビティログに関するデータを一画面上で確認できるリアルタイムダッシュボード。ドメイン、ユーザー、組織単位レベルでバックアップ設定が可能。エンドユーザーによるバックアップ、リストア操作。一時停止・削除されたユーザーを課金から自動的に除外。
II. 個人ユーザー向けのGoogleドライブバックアップ
3. Googleドライブを外付けディスクにバックアップする方法
ステップ1:Google Workspaceアカウントにログインして、ドライブを開きます。
ステップ2:「Ctrl」+「A」を押してすべてのファイルを選択するか、バックアップしたいファイルを選択し、「ダウンロード」をクリックします。

3.1. 外付けディスクへバックアップするメリット
- ソフトウェアが不要
- オフラインでファイルへアクセスが可能
3.2. 外付けディスクへバックアップするデメリット
- 手動での作業になるため面倒
- 完全手動のため、新しいファイルや更新されたファイルをダウンロードし忘れる可能性が高い
- データ損失が発生した場合、すべてのファイルを手動でドライブにアップロードしなければならないため、ファイル復旧時には手間がかかる
- 共有権限が保持されない
4. Googleドライブを別のGoogleドライブにバックアップする方法
ステップ1:ファイルをコピーしたいGoogleドライブアカウントを開きます。バックアップしたいファイルをすべて選択し、右クリックして「共有」を選択します。

ステップ2:ファイルをバックアップしたい別のGoogleアカウントを追加します。「通知」が必要な場合はチェックを入れ、「送信」または「共有」をクリックします。
ステップ3:再度同じファイルを選択し、「共有」をクリックします。次に、別のGoogleアカウントの横にあるドロップダウンメニューから「オーナー権限の譲渡」を選択します。確認画面が表示されるので、「招待メールを送信」をクリックします。

ステップ4:別のGoogleドライブアカウントを開き、Gmailに開きます。すべての共有ファイルが添付されたメールが表示されます。「すべてをドライブに追加」をクリックします。これで、追加されたファイルが別のGoogleドライブアカウントに表示されます。

4.1. 別のGoogleドライブにバックアップするメリット
- ソフトウェアが不要
- バックアップがクラウドベースであるため、インターネットに接続されていれば、どこからでも、どのデバイスからでもデータにアクセス可
4.2. 別のGoogleドライブにバックアップするデメリット
- すべて手動で行うため、新しいファイルや更新されたファイルを追加し忘れることがある
- ファイルの所有権が別のGoogleアカウントに移りますが、別アカウントの所有者が譲渡元のユーザーを削除しない限り、ファイルにアクセスされてしまう
Google Takeoutを使用して、1つのGoogleドライブから別のドライブにファイルを転送することもできます。
5. パソコン版ドライブを使用してGoogleドライブをバックアップする方法
5.1. パソコン版ドライブとは
ステップ1:パソコン版ドライブアプリケーションをダウンロードします。
ステップ2:インストールが完了したら、アプリケーションを起動し、Googleアカウントを使用してログインします。
ステップ3:アプリの同期設定を行うには、タスクバーからパソコン版ドライブを選択し、設定アイコンを選んで「設定」をクリックします。


ステップ4:「Googleドライブ」に移動し、希望する同期オプションを選択します。「ファイルをストリーミングする」は、Googleドライブのマイドライブファイルをクラウドに保持しますが、どのデータをオフラインで利用可能にするかを選択できます。「ファイルをミラーリングする」は、Googleドライブとコンピュータの両方にファイルのコピーを保持するため、PC上のストレージを消費してしまいます。

ステップ5:「マイドライブ」からすべてのファイルをコピーし、別のフォルダまたは別のデバイスに保存します。


5.2. パソコン版ドライブのメリット
- 完全自動化:ドライブに追加された新しいファイルはすべて、デスクトップにも自動的に保存されます。同様に、ドライブファイルに加えた編集内容もデスクトップのファイルに反映されます。
- 両面バックアップ:クラウドデータをデスクトップに保存するだけでなく、デスクトップデータをクラウドに自動保存するようにカスタマイズできます。これにより、どのデバイスからでもアクセス可能になります。(これを行うには、ステップ4で「My Laptop」に移動する必要があります。)
5.3. パソコン版ドライブのデメリット
- パソコン版ドライブは、バックアップソリューションではなく、主に同期ツールです。これは、Googleドライブの内容をローカルマシンにミラーリングするため、クラウドからファイルが削除されると、ローカル同期フォルダからも削除されることを意味します。そのため、重要なファイルは別の場所に保存する必要があります。
- システムがクラッシュしたり、マルウェア攻撃が発生したりすると、バックアップは永久に失われてしまいます。
6. Google Takeoutを使用してGoogleドライブをバックアップする方法
Google Takeoutの詳細については、「Google Takeoutの使用方法徹底ガイド」をご覧ください。
ステップ1:GoogleアカウントでGoogle Takeoutにログインします。
ステップ2:リストからドライブを選択し、「次のステップ」をクリックします。

ステップ3:エクスポート先、頻度、ファイルの形式とサイズを選択します。

ステップ4:「エクスポートを作成」をクリックします。エクスポートが進行中であることが確認できます。

注意:所要時間はドライブに保存されているデータ量に依存します。
ステップ5:メール内の「ファイルをダウンロード」ボタンをクリックすると、選択したファイルタイプ(.zipまたは.tgzファイル)で、すべてのGoogleドライブデータがコンピュータに保存されます。

注意:この方法を使用して、ファイルを別のGoogleドライブアカウントに転送することもできます。その場合、.zipまたは.tgzファイルからデータを展開します。データをアップロードしたいGoogleドライブを開きます。「+新規」-「ファイル/フォルダのアップロード」をクリックします。ダウンロードしたファイルの場所を参照して、ドライブにアップロードします。
6.1. Google Takeoutを使用するメリット
- すべてのGoogleサービスに対応
- データを他のクラウドに直接送信したり、コンピュータにダウンロードしたりできる
6.2. Google Takeoutを使用するデメリット
- 他の人が作成したドキュメントはダウンロードできません。また、共有フォルダの中に自分が作成したファイルがあっても、そのフォルダ全体をバックアップ用にダウンロードすることはできません。
- 復旧作業が面倒になる可能性あり:Googleドライブのすべてのデータを復旧しなければならない状況が発生した場合、異なるファイルタイプが複数の.zipファイルに分散している可能性があります。これらを手動で並べ替えて整理する必要があります。
Google Takeoutがバックアップの代替手段として使用されるべきでない理由についてはこちらをご覧ください。
注意:Google Takeoutには技術的な問題があることが知られています。2020年には、Googleフォト内の一部のビデオが誤って無関係なユーザーのアーカイブにエクスポートされた事件がありました。
データのバックアップを行う最大の目的は、万が一、データが失われた際に、速やかに復旧できるようにすることです。データの復旧方法については、「Googleドライブから完全に削除されたファイルを復旧する方法」をご覧ください。
7.Google Driveのバックアップに関するよくある質問
1)Googleドライブはビジネス上、安全ですか?
- 二要素認証
- SSL暗号化
- 強力なTLS標準暗号化
- 暗号化キー
アクセス権限を定期的に更新:Googleドライブ内のファイルやフォルダに誰がアクセスできるかを確認し、必要に応じて権限を調整して、適切な人だけがアクセスできるようにします。
従業員の教育:データセキュリティのベストプラクティスについて、フィッシング攻撃の認識や機密情報の管理を含めてチームに教育します。
高度な保護プログラム:IT管理者や経営幹部のようなリスクの高いユーザー向けに、Googleの高度な保護プログラムへの登録を検討します。
データのバックアップ:SysCloudのようなサードパーティのクラウドバックアップソリューションを使用して、誤削除やその他のデータ損失に備えてデータのバックアップを確保します。
2)Google VaultはGoogleドライブのバックアップツールと言えますか?
いいえ、Google VaultはGoogleドライブをバックアップツールとは言えません。Google Vaultの使用用途は、Google Workspaceユーザー向けの情報ガバナンスおよびeDiscoveryツールです。データの保持、保管、検索、およびエクスポートが可能ですが、バックアップの代替手段として使用されるべきではありません。Google Vaultとバックアップソリューションの違いについては、こちらをご覧ください。
3) Googleドライブ全体をダウンロードできますか?
はい、Google Takeoutを使用してGoogleドライブ全体のコンテンツをダウンロードできます。Google Takeoutを使用すると、Googleドライブを含む、使用しているGoogle製品からデータをエクスポートしてダウンロードすることができます。詳細な手順については、こちらをご覧ください。
4)GoogleドライブをOneDriveにバックアップできますか?
Google TakeoutでGoogleドライブをOneDriveにバックアップするには、「エクスポート先」のドロップダウンメニューから「OneDriveに追加」を選択する必要があります(「Google Takeoutを使用してGoogleドライブをバックアップする方法」のステップ3を参照してください)。

Google Takeoutや手動の方法(「Googleドライブを外付けディスクにバックアップする方法」を参照)を使用して、Googleドライブのファイルをコンピュータにダウンロードし、それらのファイルをOneDriveに手動でアップロードすることもできます。なお、このプロセスはバックアップするデータのサイズによっては相当な時間がかかる場合があります。