この記事では
  • 個人ユーザー向けのGmailバックアップ
  • 管理者向けのGoogleバックアップ
  • サードパーティのクラウドバックアップを使用してGmailをバックアップする方法
  • よくある質問

図解でわかるGmailのメールをバックアップする方法

18 Jun 2018
|
読了時間:17分
|
執筆者:Jeena
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ブログ記事

Gmailは、18億人以上のユーザー利用されています。個人や企業がGmailに大きく依存するようになっているため、Gmailのバックアップは非常に重要になってきています。

またそれだけではなく、Googleは、Gmailのデータに対してバックアップを維持する責任を負っていませんので、Gmailのデータ損失があった場合には、Googleに責任を問うことができません。(Googleの利用規約をご確認ください)

画像1

本記事では、Gmailアカウントをバックアップし、万が一に備えてメールのコピーを保持しておくための方法をご紹介します。

画像2-フローチャート

個人ユーザー向けのGmailバックアップ

Gmailの標準機能を使ったバックアップ方法

自動メール転送を使用したGmailのバックアップ

個人ユーザーでも、Gmailの設定にある3つの標準機能を使用して、Gmailのバックアップを作成できます。

自動メール転送の設定方法

ステップ1:Gmailにログインし、「設定」に移動し、「メール転送とPOP/IMAP」タブを開きます。

自動メール転送の設定方法-ステップ1

ステップ2:「転送先アドレスを追加」をクリックし、転送先のメールアドレスを入力します。

ステップ3:ポップアップ画面が表示されるので「続行(もしくはContinue)」をクリックします。転送先のメールアドレスに確認メールが届きます。

ステップ4:メール本文内の確認用URLをクリックし、表示された画面の「確認」をクリックします。

ステップ5:ステップ2の設定画面に戻ります。

ステップ6:転送項目に確認コードの入力ボックスが表示されます。

(2024年8月現在では、この入力は省略されており、ステップ4の手順で確認作業が完了します)

自動メール転送の設定方法-ステップ6

ステップ7:確認コードを入力し「確認」をクリックします。

(2024年8月現在では、この入力は省略されており、ステップ4の手順で確認作業が完了します)

ステップ8:この手順では、転送先のメールアドレスが元のGmailアドレスに追加されるだけです。

ステップ9:転送を有効にするために、「Gmailのメールを受信トレイに残す」を選択します。複数の転送先メールアドレスを追加して、転送設定をカスタマイズすることもできます。

ステップ10:特定の人や特定のキーワードや件名を含むメールのみを転送したい場合は、転送設定でカスタマイズが可能です。

注意:転送を有効にした後に受信したメールのみが転送先のメールアドレスへ転送されます。

POPダウンロードを有効にしてGmailをバックアップする方法

POPダウンロードを有効にしてGmailをバックアップする方法
Gmailの標準機能のPost Office Protocol(POP)ダウンロードを有効にすることで、メールクライアント(Outlook、Eudoraなど)にメールをダウンロードできます。POPでダウンロードしたメールデータはオフラインでも利用可能です。

Gmailからメールを削除しても、メールクライアントにダウンロードされたコピーは削除されません。

GmailアカウントでPOPダウンロードを有効にする方法

ステップ1:「設定」に移動し、「メール転送とPOP/IMAP」タブを開きます。

ステップ2:POPダウンロード項目で「すべてのメールでPOPを有効にする」もしくは「今後受信するメールでPOPを有効にする」を選択します。

GmailアカウントでPOP設定を有効にする方法-ステップ2

注意:メールをダウンロードするには、メールクライアントへのログイン許可設定が必要な場合があります。

ステップ3:メールクライアントでGmailにログインできない場合、Googleアカウントページに移動し、「安全性の低いアプリを許可する」を設定します。

注意:この機能を使用するには、2段階認証を無効にする必要があります。但し、2段階認証を無効にするとGoogleアカウントのセキュリティが低下するため、非推奨となります。

ステップ4:メールクライアント側でGmailアカウントを追加します。

ステップ5:メールクライアントがOutlookの場合、Outlookを起動後「ファイル」-「アカウントの追加」を選択します。

ステップ6:設定ウィザードから「自分で自分のアカウントを手動で設定」にチェックを入れ、「POP」を選択します。

GmailアカウントでPOP設定を有効にする方法-ステップ6

ステップ7:画面に表示されるアカウントタイプでPOPを選択します。

ステップ8:次の情報を入力します。

  • 受信メールサーバー:「pop.gmail.com」、ポート番号:「995」
  • 送信メールサーバー:「smtp.gmail.com」、ポート番号:「587 もしくは 465」
  • ステップ9:「次へ」をクリックします。

    GmailアカウントでPOP設定を有効にする方法-ステップ9

    ステップ10:Gmailアカウントのパスワードを入力します。

    ステップ11:以上でメールクライアントのアカウント設定が完了です。

    ステップ12:「送受信」ボタンをクリックしてメールをダウンロードします。

    ステップ13:上記手順でGmailのセカンドコピーが作成されます。

    注意:POPを有効にした後にGmailアカウントで受信した新しいメールは、メールクライアント側に自動的には表示されません。定期的にメールクライアント側で、手動でメールをダウンロードする必要があります。

    IMAPアクセスを有効にしてGmailをバックアップする方法

    Internet Message Access Protocol(IMAP)を有効にすることで、オフライン時でもメールにアクセスできます。POPとは異なり、IMAPはGmailとメールクライアント間でメールを自動的に同期するため、Gmail側で行った変更は、対応するメールクライアントにも反映され、その逆も同様です。

    GmailアカウントでIMAPアクセスを有効にする方法

    ステップ1:「設定」に移動し、「メール転送とPOP/IMAP」タブを開きます。

    ステップ2:IMAPアクセス項目の「IMAPを有効にする」を選択します。

    GmailアカウントでIMAP設定を有効にする方法-ステップ2

    ステップ3::デスクトップのメールクライアントでGmailアカウントにアクセスできるようにするには、場合によってアクセス許可を与える必要があります。その場合は、Googleアカウントページに移動し、左側のメニューから「セキュリティ」をクリックし、「安全性の低いアプリのアクセス」項目でアクセスを有効化します。

    注意:この機能を使用するには、2段階認証を無効にする必要があります。但し、2段階認証を無効にするとGoogleアカウントのセキュリティが低下するため、非推奨となります。

    GmailアカウントでIMAP設定を有効にする方法-ステップ3 (1)
    GmailアカウントでIMAP設定を有効にする方法-ステップ3 (2)

    ステップ4:メールを同期するために、メールクライアント側でGmailのログイン情報を入力します。

    protipプロからのアドバイス
    IMAPはGmailでデフォルトのプロトコルであるため、POPとは異なり、「自分で自分のアカウントを手動で設定」を選択する必要はありません。

    ログイン認証情報が入力すると、設定は完了です。アカウントの設定が完了すると、自動的にGmailと同期してすべてのメールがダウンロードされます。

    GmailアカウントでIMAP設定を有効にする方法-ステップ4

    Outlookで自動アーカイブ機能を設定する方法

    ステップ1:「ファイル」-「オプション」-「詳細設定」の順にクリックします。

    ステップ2:「古いアイテムの整理」で「自動整理の設定」をクリックします。

    Outlookで自動アーカイブ機能を設定する方法-ステップ2

    ステップ3:「次の間隔で古いアイテムの整理を行う(日数)」をオンにし、自動整理を実行する間隔を指定します。

    ステップ4:「古いアイテムを保存または削除」をクリックし、受信トレイからアーカイブフォルダに移動する期間を設定します。

    ステップ5:「古いアイテムの移動先」をクリックし、アイテムの移動場所を選択します。

    Outlookで自動アーカイブ機能を設定する方法-ステップ5

    ステップ6:「OK」をクリックします。

    アーカイブフォルダをクリックすることで、アーカイブされたメールを確認することができるようになります。

    Outlookで自動アーカイブ機能を設定する方法-ステップ6

    Google Takeoutを使用してGmailをバックアップする方法

    Google Takeout を使用すると、Gmailのセカンドコピーをコンピュータにダウンロードすることができます。

    注意:定期的にすべてのデータをバックアップするためには、データを手動でダウンロードする必要があります。

    Google Takeoutの使い方

    Takeoutは、このリンクからアクセスするか、以下の手順でページに移動します。

    ステップ1:Gmailアカウントにログインします。

    ステップ2:右上のワッフルアイコンをクリックし、「アカウント」を選択します。

    ステップ3: 左側のメニューから「データとプライバシー」をクリックします。

    ステップ4: 「データのダウンロード、削除」項目の「データをダウンロード」をクリックします。

    テイクアウトの使い方-ステップ4

    Gmailのメールデータをダウンロードするには以下の手順に沿ってください。

    ステップ1:Googleデータエクスポート画面に表示されるリストから「メール」の横にあるチェックボックスにチェックを入れます。

    ステップ2:デフォルトではすべてのメールデータが含まれます。特定のラベルが付いたメールだけをダウンロードするには「メールのコンテンツオプション」から選択することができます。

    ステップ3:メールのコンテンツオプションを選択したら、「次のステップ」をクリックし、以下の項目を選択します。

  • 「エクスポート先」:「ダウンロードリンクをメールで送信」「Googleドライブに追加」「Dropboxについて」「OneDriveに追加」「Boxに追加」のいずれかを選択します。
  • 「頻度」:ファイルを一度だけエクスポートするか、1年間2か月ごとにエクスポートするかを選択できます。
  • 「ファイルの形式とサイズ」:ファイル形式を.zipまたは.tgzから選択できます。
  • ステップ4:すべての項目を選択したら、「エクスポートを作成」をクリックします。

    以下の手順に従って、Eメールをダウンロードしてください。

    ステップ5:「エクスポートを作成」をクリックすると、コンピュータやUSBデバイスなどのストレージデバイスにダウンロードできるように処理されます。エクスポート処理が完了するとメールが届くか、Takeoutページで「エクスポートの管理」からステータスを確認できます。

    ステップ6:「エクスポートの管理」ページでGmailのエクスポートを見つけ、作成されたアーカイブの横にある「ダウンロード」ボタンをクリックします。再度ログインしてアカウントを確認します。
    アカウントを確認すると、データが自動的にハードウェアにダウンロードされます。

    注意:ダウンロードファイルは1週間のみ利用可能で、その後自動的に削除されてしまいます。ダウンロードされたデータはMbox形式で保存され、ThunderbirdなどMboxに対応したメールクライアントで閲覧できます。Microsoft Outlookを使用している場合は、MboxファイルをPSTファイルに変換するコンバーターを使用して、ダウンロードしたドキュメントを表示してください。

    Google Takeoutの詳細についてはこちらをご覧ください。

    Gmvaultを使用したGmailメールのバックアップ方法

    Gmvaultは、Gmailバックアップを作成するためのオープンソースのコマンドラインツールです。このアプリケーションは、gmvault.orgからダウンロードできます。

    インストール方法については、gmvault.org/install.html#quickstartをご覧ください。

    注意:Gmvaultを使用するには、コマンドラインツールの基本的な知識が必要です。

    デスクトップのGmvaultアイコンをクリックして起動します。

    Gmvaultの使用方法

    ステップ1:Gmvaultアプリケーションを起動します。

    Gmvaultの使い方-ステップ1

    ステップ2:次のコマンドを入力してバックアップを開始します。

    「Gmvault sync あなたのメールアドレス」( 例:Gmvault sync bruce@testing-team.com)

    Gmvaultの使い方-ステップ2

    ステップ3:コマンドを入力したらEnterキーを押します。

    ステップ4:ツールは自動的に、バックアップデータが保存されるフォルダをコンピュータに作成します。

    Gmvaultの使い方-ステップ4

    ステップ5:Enterキーを押すと、Googleのログインページにリダイレクトされます。

    Gmvaultの使い方-ステップ5

    ステップ6:Gmailのアカウント情報でログインします。

    ステップ7:GmvaultがGmailアカウントへのアクセス許可を求めますので、許可をします。

    ステップ8:許可後、キーが生成されます。Gmailからその認証キーをコピーし、Gmvaultアプリケーションに貼り付けます。

    ステップ9:Enterキーを押します。

    Gmvaultは、すべてのメールとチャットデータを指定したフォルダにバックアップします。このプロセスが完了するまでの時間は、アカウント内にあるメール数によって異なります。

    protipプロからのアドバイス
    Gmailのバックアップを最新の状態に保つために、Gmvaultを定期的に実行するよう設定することもできます。この定期的なバックアップは、要件に応じてカスタマイズできます。

    補足:Gmvaultの使用方法については、コマンド「gmvault – help」と入力するか、http://gmvault.org/in_depth.htmlをご覧ください。

    管理者向けのGoogleバックアップ

    Google Vaultを使用してGmailデータをバックアップする方法

    Google WorkspaceのBusiness PlusまたはEnterpriseプランに加入している場合、管理者はGoogle Vaultを使用してデータをアーカイブできます。

    しかしながら、Google Vaultはバックアップツールではありませんのでご注意ください。バックアップとアーカイブの違いについては、こちらの記事をご覧ください。

    注意:Google Vaultは、Googleカレンダー、連絡先、サイトには対応していません。

    Google Vaultの使用方法

    ステップ1:Google Workspaceの管理者であれば、こちら(ediscovery.google.com)から管理者アカウントでログインします。ログイン後、Google Vaultのホームページに移動します。

    ステップ2:「保持」に移動して、データ保持ルールを作成します。

    ステップ3:Gmailアイコンをクリックします。

    ステップ4:メッセージの保持期間を「期限なし」または「保持期間」を選択して特定の日数に設定します。これにより、Gmail、ハングアウト、ドライブ、グループに保存されているデータをユーザーが削除したとしても必要な期間保持されます。

    Google Vaultは、従業員がメールを受信トレイやゴミ箱から削除しても、すべてのメールを無期限に保持します。

    さらに、Google Vaultでの記録保持(リティゲーションホールド)や案件の作成方法、保持ルールの設定方法、レポートの生成方法については、「システム管理者向けGoogle Vault完全ガイド2019」をご覧ください。

    Gmailデータの完全なバックアップを取るには、SysCloudのようなサードパーティのクラウドバックアップツールを使用することをお勧めします。

    サードパーティのクラウドバックアップを使用してGmailをバックアップする方法

    SysCloudを使用したGmailのバックアップ

    SysCloudは、Google Workspace向けの信頼性が高く、非常に安全なクラウドバックアップソリューションです。SysCloudのバックアップアプリケーションは、Gmailのすべてのメールを添付ファイルを含め自動的にバックアップします。これにより、必要なときにワンクリックでメールを復旧できます。

    Syscloudの詳細についてはこちらをご覧ください。

    SyscloudでGmailのメールデータをバックアップするには以下の手順に沿ってください。

    ※ 使用されている画像はSyscloudの旧インターフェイスになります。

    ステップ2:上部メニューの「バックアップ」から「バックアップ開始」をクリックします。

    ステップ3:バックアップするデータを指定して、バックアップを開始します。必要に応じて、ドメイン全体、特定のユーザー、特定の組織部門を選択できます。

    SysCloudを使用したGmailのバックアップ - ステップ3

    ステップ4:ドメイン全体をバックアップする場合は「ドメイン全体」を選択します。特定のユーザーをバックアップする場合は、「ユーザー・チームを選択」を選択して「次へ」をクリックします。

    ステップ5:バックアップしたいドメイン、ユーザーを選択して「次へ」をクリックします。

    Syscloudは、デフォルトでGmail、ドライブ、サイト、カレンダー、連絡先をバックアップします。

    ステップ7:「バックアップの開始」ボタンをクリックすることで、選択したユーザーのデータのバックアップを開始します。

    SysCloudを使用したGmailのバックアップ - ステップ7
    デフォルト設定のまま続行する場合は、「バックアップの開始」をクリックするだけです。

    ステップ7:「バックアップの開始」ボタンをクリックすることで、選択したユーザーのデータのバックアップを開始します。

    上部メニューの「バックアップ」から「アーカイブ・リストア」をクリックするとバックアップの進捗状況を確認できます。
    以上でデータのセカンドコピーが安全にクラウドに保存され、必要に応じていつでもデータを取得することができます。

    よくある質問

    なぜGmailのバックアップが必要なのですか?

    Gmailは非常に安全なアプリケーションですが、データの安全性が完全に保証されているわけではありません。フィッシング攻撃や悪意のあるユーザーによる削除、誤削除、ドメイン移行時のデータ損失、Google側の障害発生によるGmailの停止などがバックアップが必要な理由です。

    バックアップがない場合、削除されたGmailのメールを復旧するにはどうしたらよいですか?

    Gmailのバックアップがない状態でメールを削除してしまった場合は、「Gmailから完全に削除されたメールを復旧する方法」をご覧ください。

    GoogleはGmailのメールをバックアップしていますか?

    いいえ、GoogleはGmailのバックアップを行っていません。利用規約には、ユーザーの不注意や悪意ある行為によるデータ損失について、Googleは責任を負わないことが明記されています。データの安全性を確保するために適切な対策を講じることをお勧めします。

    Gmailのメールをダウンロードするにはどうすればよいですか?

    Google Takeoutを使用して、Gmailのメールデータを.zipファイルとしてコンピュータにダウンロードすることができます。詳細については、こちらをご覧ください。

    Gmailは安全でプライバシーが保護されていますか?

    基本的には安全ですが、Gmailが外部からの攻撃に脆弱になるケースもあります。例えば、フィッシングメールや、知り合いのアカウントがハッキングされたりすると、第三者がGmailに不正アクセスし、データを盗む危険があります。

    Gmailはこれまでにハッキングされたことがありますか?

    2017年5月に、Gmailユーザーを標的とした大規模なフィッシング詐欺がインターネット上で猛威を振るいました。The Vergeによると、攻撃者は知人からのGoogleドキュメントの編集依頼に見せかけた招待メールを送信しています。受信者がリンクをクリックすると、本物のGoogleページに移動し、データへのアクセスを許可するよう求められます。一度許可すると、メールや連絡先が不正にアクセスされてしまったとのことです。

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